お別れ会(偲ぶ会)の開催方法と服装などのマナーについて解説

お別れ会(偲ぶ会)の開催方法と服装などのマナーについて お葬式

故人を偲び、親しい方々と思い出を語り合うお別れ会。

いざ主催または参列することになった際、「何から準備すれば?」「服装はどうしたら…」と戸惑うことも多いのではないでしょうか 。

特に案内状に「平服でお越しください」と書かれていると、どのような服装が適切なのか迷ってしまいますよね 。

ご遺族や故人に対して失礼のないように、でも形式ばりすぎず、心からお別れを伝えたい。そんな思いを持つ方々のために、必要な情報をまとめました 。

この記事では、お別れ会の開催方法から、参列する際の服装マナーまで、あらゆる疑問を解決します 。

主催者向けの準備・当日の流れはもちろん、参列者として知っておきたい男性・女性別の服装選びのポイント、「平服」の具体的な意味、香典や会費のマナーなどを詳しく解説します 。

この記事を最後まで読めば、不安が解消され、心穏やかに故人様を偲ぶ大切な一日を迎えられると思います。

この記事でわかること

  • 葬儀と「お別れ会」の根本的な違いとメリット
  • 主催者が行う準備の手順(会場選び、費用、当日の流れ)
  • 参列する際の服装や会費・香典のマナー
  • 故人らしい演出や準備における注意点

そもそも「お別れ会」とは?葬儀との違い

「お別れ会」とは?葬儀との違い

「お別れ会」「偲ぶ会」とは?葬儀との根本的な違い

「お別れ会」や「偲ぶ会」は、故人の友人や知人、仕事関係者などを招き、故人を偲びながらお別れをする会のことを指します。これらは基本的に同義で使われることが多く、明確な区別はありません。

最大の特徴は、宗教的な儀式を中心とする「葬儀」や「告別式」とは異なり、形式や宗教・宗派にとらわれない自由なスタイルで実施できる点です。

葬儀・告別式が、故人が亡くなってから火葬までの間に行われる儀礼的な側面が強い(多くは宗教儀式)のに対し、お別れ会は、火葬や葬儀を終えた後、少し落ち着いた時期(例えば四十九日の後など)に開催されるケースが一般的です。

そのため、プログラムの自由度が高く、故人の好きだった音楽を流したり、思い出の品を展示したり、会食や歓談を中心にするなど、故人らしさを反映した温かみのある会にしやすいのが特徴です。

お別れ会を選ぶメリット(直葬との併用、費用の抑制など)

お別れ会を選ぶことには、多くのメリットがあります。

近年増えている「直葬(ちょくそう)」や「火葬式」のように、儀式を最小限にし、近親者のみで火葬を済ませた場合、故人と縁のあった多くの方がお別れをする機会を失ってしまうことがあります。

そのような場合に、後日改めて「お別れ会」を設けることで、参列者を限定せずに、多くの方にゆっくりと故人を偲んでもらう場を提供できます。

また、宗教的な儀式を行わないため、特定の宗教・宗派の形式にとらわれない点も大きなメリットです。無宗教の方や、宗教色を出したくないという故人・遺族の意向を尊重できます。

費用面でも、会費制を導入することが可能です。ホテルやレストランでの会食形式にし、参加者から1万円~2万円程度の会費をいただくことで、主催者(遺族)の費用負担を軽減できるケースも多くあります。

何よりも、葬儀直後の慌ただしい時期ではなく、少し時間を置いてから開催できるため、遺族も参列者も、気持ちにゆとりを持って故人との思い出を語り合い、ゆっくりとお別れを偲ぶ時間を確保できることが最大の利点と言えるでしょう。


【主催者向け】お別れ会の開催方法・準備から当日までの流れ

1. 開催時期と形式(種類)を決める(セレモニー/会食など)

 開催時期と形式(種類)を決める(セレモニー/会食など)

お別れ会を開催するにあたり、まず「いつ」「どのような形式で」行うかを決めます。

開催時期に厳密なルールはありませんが、葬儀や火葬を終え、四十九日法要などが過ぎたあたり、少し落ち着いたタイミングで開催されることが多いようです。故人が亡くなってから数ヶ月後、あるいは一周忌などに合わせて設定するケースもあります。

形式(種類)は、大きく分けて以下の3つが代表的です。

  • セレモニータイプ: 葬儀・告別式のように、献花や黙祷、追悼の言葉などを中心に行う形式です。式次第に沿って進行し、比較的厳かな雰囲気になります。
  • 会食パーティータイプ: ホテルやレストランなどで、食事や飲み物を楽しみながら故人を偲ぶ形式です。立食(ビュッフェ)形式や着席(コース料理)形式があり、比較的和やかで自由な雰囲気になります。
  • 混合タイプ: セレモニー(献花など)を行った後に、そのまま同じ会場で会食・歓談の時間を持つ形式です。

故人の人柄や、どのような方々を招きたいかに合わせて、最適な形式を選びます。

2. 会場を選定する際の注意点(ホテル・レストラン等)

形式が決まったら、会場を選定します。お別れ会は自由度が高いため、葬儀場やセレモニーホールだけでなく、ホテル、レストラン、貸ホール、カフェなど、様々な場所が候補になります。

ただし、ホテルやレストランを会場にする場合は、事前に必ず確認すべき点があります。それは「ご遺骨」や「遺影」の持ち込みが可能かどうか、また「献花」や「焼香」を行ってもよいか、という点です。

会場によっては、縁起を気にして遺骨の持ち込みを断られたり、火災予防の観点から焼香を禁止していたりする場合があります。

故人らしさを演出する上で必要な要素(例:故人が愛用した楽器の持ち込みなど)も含め、会場の規約を事前に細かく確認することが非常に重要です。

3. 費用の目安と負担方法(会費制など)

お別れ会にかかる費用は、会場、形式、参加人数によって大きく変動します。例えば、ホテルで会食パーティー(着席コース)を行えば1人あたり1万5,000円~2万円程度、立食形式でも1万円前後は見ておく必要があるでしょう。

この費用を誰が負担するかについては、主に2つの方法があります。

一つは、主催者(遺族)が全額を負担する方法です。この場合、参列者からは香典をいただくことが一般的ですが、負担を考慮して香典を辞退するケースもあります。

もう一つは「会費制」にする方法です。参加者から一律の会費(例:1万5,000円など)をいただきます。この場合、会費が香典代わりとなるため、案内状には「香典はご辞退申し上げます」と一言明記するのがマナーです。

会費制は主催者の負担を軽減できると同時に、参列者側も金額が明確で分かりやすいというメリットがあります。

4. 当日の流れ(式次第)と故人らしい演出(アレンジ)

当日の流れ(式次第)は、選んだ形式によって異なります。

セレモニータイプや混合タイプの場合、一般的な流れとしては「開会の辞」「黙祷」「故人の略歴紹介」「追悼の言葉」「献花」「遺族代表挨拶」「会食・歓談」「閉会の辞」といった順序で進められます。

お別れ会の良さは、この流れの中に故人らしい演出(アレンジ)を自由に組み込める点にあります。例えば、故人が好きだった音楽を生演奏で流したり、BGMとして終始会場に流しておくことができます。

また、会場の一角に「メモリアルコーナー」を設け、故人が生前愛用していた品々(例:趣味の道具、集めていたコレクション、愛用のギターなど)や、たくさんの思い出の写真を展示するのも良いでしょう。

故人の人柄が伝わるスライドショーや映像を上映するのも、参列者の心に深く残る演出となります。

5. 司会は誰に依頼すべきか

お別れ会の司会進行役については、特に決まりはありません。

小規模でアットホームな会であれば、主催者(遺族)や、故人と親しかった友人が務めることも多くあります。その方が、より温かみのある雰囲気を作り出せる場合もあるでしょう。

一方で、参列者が多い場合や、ホテルなどでしっかりとした式次第に沿って進行したい場合は、プロの司会者に依頼するのが安心です。当日の進行管理や時間配分、不測の事態への対応などを任せられるため、主催者は参列者への対応に集中できます。葬儀社や会場提携の司会者を紹介してもらうことも可能です。

6. 案内状の送付と準備全体の注意点

開催の日時、場所、形式が固まったら、参列してほしい方々へ案内状を送付します。

遅くとも開催日の1ヶ月前までには相手の手元に届くように手配しましょう。

案内状には、以下の項目を必ず明記します。

  • お別れ会である旨(葬儀・告別式ではないこと)
  • 開催日時と場所(地図)
  • 形式(会食形式など)
  • 会費制の場合はその金額
  • 服装の指定(「平服でお越しください」など)
  • 香典を辞退する場合はその旨
  • 出欠の返信期限

準備全体を通して注意すべき点は、親族への事前相談です。葬儀とは別に「お別れ会」を開催することについて、馴染みのない親族もいるかもしれません。「なぜ葬儀だけではいけないのか」と疑問に思われないよう、開催の意図や形式について事前に丁寧に説明し、理解を得ておくことがスムーズな準備につながります。


【参列者向け】お別れ会の服装・会費・香典のマナー

服装の基本マナー(「平服で」と指定されたら?)

お別れ会に参列する際の服装は、主催者からの案内状の指示に従うのが絶対の原則です。

案内状に「喪服にてご参列ください」とあれば、葬儀・告別式と同様の正喪服または準喪服を着用します。

最も迷うのが「平服でお越しください」と指定された場合です。

「平服」とは、決して「普段着(カジュアルな服装)」のことではありません。この場合の平服とは、「略喪服(りゃくもふく)」、つまり地味な色のフォーマルな服装を指します。

男性であれば、黒、濃紺、濃いグレーなどのダークスーツに、白いワイシャツ、黒いネクタイ、黒い靴下と靴を合わせます。

女性も同様に、黒、濃紺、濃いグレーのワンピース、アンサンブル、またはスーツを選びます。肌の露出は避け、アクセサリーは結婚指輪以外は外すか、一連のパールのネックレス程度に留めます。

ホテルでの会食形式など、比較的自由な雰囲気の会では「平服」を指定されることが多いため、この意味を間違えないよう注意が必要です。

もし服装に指定がなく判断に迷う場合は、主催者に問い合わせるか、準喪服(いわゆる一般的な葬儀の服装)に近い、控えめな服装を選ぶのが無難です。

会費制の場合の費用と香典の扱い(香典辞退の場合)

案内状に「会費制」である旨が記載されている場合は、受付で指定された金額の会費を支払います。この会費には、食事代や会場費だけでなく、故人へのお供え(香典)の意味も含まれています。

そのため、会費制の場合は、基本的に会費とは別に香典を用意する必要はありません。

会費は、お釣りのないように事前に準備しておくのがマナーです。新札は避け、適度に使用感のあるお札を用意し、無地の白い封筒に入れるか、袱紗(ふくさ)に包んで持参し、受付で差し出します。

また、会費制でなくても、案内状に「御香典(ご香典)は辞退申し上げます」と明記されている場合があります。これは、参列者に余計な気を遣わせたくないという主催者(遺族)の配慮です。その場合は主催者の意向を尊重し、香典は持参しないのがマナーです。

子連れでの参列など、事前に主催者へ確認すべきこと

お別れ会は、葬儀と違って形式が非常に多様です。静かに故人を偲ぶセレモニー中心の会もあれば、会食や歓談で賑やかに思い出を語り合う会もあります。

そのため、お子様を連れて参列してもよいかどうかは、その会の雰囲気や会場の規定によって異なります。

例えば、ホテルの着席コース料理の会や、厳かなセレモニーが中心の場合、小さなお子様連れは難しいかもしれません。一方で、立食形式のパーティーであれば、比較的参加しやすい場合もあります。

判断に迷う場合は、決して自己判断せず、必ず事前に主催者(遺族)へ問い合わせて確認するのが最も丁寧な対応です。「お子様もご一緒にどうぞ」と言われた場合でも、万が一騒いでしまった場合に備えて、すぐに会場の外に出られる席を希望するなど、周囲への配慮を忘れないようにしましょう。


お別れ会の開催方法とマナーの総まとめ

故人を偲ぶ「お別れ会」で、心に残るひとときを

「お別れ会」は、宗教や形式にとらわれず、故人らしい自由な形でお別れができる、とても意義のある場です。

葬儀・告別式が慌ただしく過ぎてしまい、ゆっくりお別れができなかったと感じている遺族にとっても、故人と親しかった友人・知人にとっても、改めて故人を偲び、思い出を共有する大切な時間となります。

主催者側は、故人の人柄が伝わるような温かい会を企画し、参列者への案内を丁寧に。参列者側は、主催者の意向(服装や香典など)を尊重し、マナーを守って故人を偲ぶ気持ちを伝える。

双方が思いやりを持つことで、お別れ会は故人との最後の大切な思い出として、深く心に残るひとときとなるはずです。

この記事で解説した、お別れ会の開催方法やマナーのポイントを以下にまとめます。

  • お別れ会は葬儀と異なり、宗教色がなく自由な形式で故人を偲ぶ会
  • 近親者で直葬を済ませた後、後日開催するケースも多い
  • 主催者はまず時期と形式(セレモニー、会食など)を決める
  • 会場がホテルやレストランの場合、遺骨や献花の可否を要確認
  • 費用は主催者負担、または会費制(1万〜2万円程度)がある
  • 故人らしい演出(音楽、思い出の品展示)が自由に行える
  • 案内状には日時、場所、会費、服装、香典辞退の旨を明記する
  • 参列時の服装は案内状の指示(喪服または平服)に従う
  • 「平服」とは普段着ではなく、黒や濃紺のダークスーツやワンピースを指す
  • 会費制の場合は、会費が香典代わりとなるため別途香典は不要
  • 「香典辞退」の記載があれば、主催者の意向を尊重する
  • 子連れでの参列は、会の形式によるため事前に主催者へ確認する